『呻吟語』の言葉
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深沈重厚なるは是れ第一等の資質、磊落豪雄なるは是れ第二等の資質、聡明才弁なるは是れ第三等の資質。


  此の心は、虚なるを貴ぶ。


  心は、従容自在にして有無の間に活発ならんことを要す。


  怨む可く・怒る可く・弁ず可く・訴ふ可く・喜ぶ可く・愕く可きの際に當りて、其気甚だ平かなるは、これは是れ多大の涵養なり。


  胸中只だ一の恋の字を擺脱すれば、便ち十分に爽浄、十分に自在なり。


  躁心・浮気・浅衷・狭量、此八字は徳に進む者の大忌なり、此八字を去るには静を主とす。


  寧耐は是れ事を思ふ第一の法なり、安祥は是れ事を処する第一の法なり、謙退は是れ身を保つ第一の法なり、涵容は是れ人を処する第一の法なり、富貴・貧賤・死生・常変を度外に置くは是れ心を養ふ第一の法なり。


  我心を去らんことを要せば、須らく時々に()の念頭は是れ天地万物たるか、是れ我たるかを省察せんことを要すべし。


  疑を(たくわ)ふる者は真知を乱り、思を過ごす者は正贋に迷ふ。


  心は何を以って存する、曰く、只だ静を主とするに在り、只だ静にし了れば千酬萬応都て道理の上に在り、事々(あやま)らず。



軽薄の心を脱し尽くせば、便ち天徳に達す可し。


  悪を(にく)むこと(はなは)だ厳しきは便ち是れ一に悪なり、善を楽しむこと甚だ(すみや)かなるは便ち是れ一の善なり。


  豆を()うれば其苗は必ず豆なり、瓜を()うれば其苗は必ず瓜なり。


  情連なり志通ずれば、則ち万里の外も猶ほ堂を同じくし、門を共にして肩を比べ(しじ)を一にするが如きなり。



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