『呻吟語』の言葉11
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〔人格者〕は、〔発言や行動の前に熟慮する〕!


  〔道を得ることの深き者(その道を極めている人)〕にして然る後に能く〔浅言す(話が端的で分かり易い)〕、〔深言する者(難しく話す人)〕は〔道を得ることの浅き者(その道を極めていない者)〕なり。


  〔疾言厲色(きつい言葉で血相を変えて怒鳴りつける)〕は、〔衆を処するの賊なり(周囲の人が付いてこない)〕。


  言を察し色を観、徳を度り力を量る、この八字は世に処し人を処するに一時も少き得ざる底なり(相手の言葉の真意を掴み、表情から心の内を読み、相手の徳性の有無を掴み力量を推察する、世間を渡り人に接する上でこれらは欠くことの出来ないものである)。


  〔明哲の士(明敏な人)〕は、ただ意外に在りて工夫を伽す、故に毎に万全にして後の憂い無し(常に変化に備えて構えているため何が起きても後顧に憂いを残すことは無い)



  事あらかじめすれば則ち立つ(あらゆることは準備次第で上手く行く)。


  事に当たらざれば、自家の才を済さざるを知らず(物事を始めてみなければ、自分の才能の未熟さは分からない)。



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