『呻吟語』の言葉3
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我得れば人必ず失ひ、我利あれば人必ず害あり、我栄あれば人必ず辱あり、我美名あれば人必ず婢色有り。


  心は愈々操れば愈々精明に、身は愈々労すれば愈々強健なり、但だ(おのづか)ら過ぐ可からざるのみ。


  君子は、自ら知り自ら信ずるを貴ぶ。


  智愚は書を読むと書を読まざるとに在り、禍福は善を為すと善を為さざるとに在り、貧富は勤倹なると勤倹ならざるとに在り、毀誉は仁恕なると仁恕ならざるとに在り。


  恭敬謙謹は有心の善なり、狎侮傲凌は有心の悪なり。


  自ら是とし自ら私するは己の為にするに似たり、其の実は己を害すること更に甚だし。


  万物は、足るを知るに安く、()く無きに死す。


  我を毀るの言は聞く可し、我を毀るの人は必ずしも問はざるなり、我聞きて之を改めば是れ又一の業を受けざるの師を得るなり。


  精明は世の畏るる所なり、而るに之を(あら)はす、才能は世の妬む所なり、而るに之を()る、没せざるかな。


  (かたつむり)(よだれ)を以って(もと)められ、蝉は聲を以って(もち)せられ、蛍は光を以って獲らる、故に身を愛する者は赫々(かくかく)の名を貴ばず。



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