『呻吟語』の言葉4
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大いに相反する者は大いに相似たり、此れ理勢の自然なり、故に怒極まれば則ち笑ひ、喜極まれば則ち悲しむ。


  智者は、命と闘はず、法と闘はず、理と闘はず、勢と闘はず。


  富めるは能く施すを以って徳と為し、貧しきは求むる無きを以って徳と為し、貴きは人に下るを以って徳と為し、賤しきは勢を忘るるを以って徳と為す。


  其の善有りて彰はす者は、必ず其の悪有りて(おほ)う者なり。


  其の悪を悪むこと厳ならざる者は必ず己に悪有る者なり、其の善を好むこと(すみや)かならざる者は必ず己に善無き者なり。


  懶散(らんさん)の二字は、身を立つるの賊なり。


  物は全盛を忌み、事は全美を忌み、人は全名を忌む。


  人の(あやまち)を聞くを喜ばんよりは己の(あやまち)を聞くを喜ぶに若かず、己の善を()ふを楽しまんよりは人の善を()ふを楽しむに若かず。


  君子天道を論ずるには禍福を言はず、人を論ずるには利害を言はず、吾が性分の当に為すべきよりの外は皆心を(もち)ひず。


  過寛は人を殺し、過美は身を殺す。


  我心を去り了れば、便ち是れ天清く地寧き世界なり。


  悟とは吾が心なり、能く吾が心を見れば便ち是れ真の悟なり。


  天は是れ我の天、物は是れ我の物なり、至誠の通ずる所感格せざる無し。


  君子は其の知る可きを知り、其の知る可からざるを知らず。



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